日帰り手術の実績のご紹介
当クリニックは2007年12月に日帰り手術2,000例を突破しました。

2.小児そけいヘルニアの手術

 


図1 小児そけいヘルニア

小児そけいヘルニアとは、腹膜の袋(腹膜鞘状突起と言います)がそけい部に残ったままで生まれてくる状態で、小腸や卵巣が入り込んでそけい部が膨らんできます(図1 右そけい部が膨らんだ小児そけいヘルニア)。ヘルニアが小さければ自然治癒の可能性もあり、当院では、できれば1歳まで待って手術をするようにしています。しかし、ヘルニアが出っぱなしとなり戻らなくなった嵌頓(かんとん)ヘルニアでは緊急手術が必要となります。

当院では、まず術前の診察時に、そけいヘルニアの有無を確認します。診察時にそけい部に突出がなくても、注意深い触診で診断することが可能です。当院で手術をすることに同意が得られましたら、術前検査(胸部写真、心電図、採血)をその日のうちに行って頂きます。実際の手術については、このとき詳しく説明します。


図2 術後の創部
手術は、そけい部の1.5〜2cmの皮膚切開から、ヘルニアの出口で腹膜をしばって閉鎖する高位結紮術という方法です。しばる糸も吸収性の糸(溶ける糸)を使用して、できるだけ体内に異物を残さないようにしています。手術時間は15〜20分程度で、全身麻酔で行います。合併症には、出血、創感染、精管損傷、精巣動静脈損傷、再発などの可能性がありますが、熟練した外科医が行えば安全な手術であり、当院では午前中に手術をして、麻酔が覚めたら退院する日帰り手術で行っております。また、抜糸がいらないように創部の閉鎖を工夫しておりますので(図2)、手術当日からシャワーによる入浴が、また、通常の入浴は術後3日目から可能です。

術後は、7〜10日後に外来を受診して頂き、創部のチェックを行います。通常、この1回で通院終了です。また、帰宅後心配な点がある場合は、随時電話相談に応じております。